年下男子は恋愛対象になりますか?
その場でラッピングをほどくと、中にはオリーブ色のシンプルなピアスが入っていた。

8月の誕生石ペリドットのピアス。
私の為に選んでくれたのだと思うと胸が熱くなる。

「ありがとう……!大切にするね」

嬉しい。とっても嬉しい。

次の瞬間、隼人君がへなへなと座り込んだ。こんな姿を見たの初めて。

「え、どうしたの?」

目線に合わせて屈むと、顔を真っ赤にしながら背けられる。

「あー……、すみません。由夏さんの喜んだ顔を見たら力が抜けちゃいました。これで良いのか不安だったんで」

照れながらもバツの悪そうな顔。

「隼人君でも不安になることあるんだね」

「……っ、俺のこと何だと思ってるんですか。恥ずかしいのであまり見ないで下さい」

これは可愛いすぎる。普段とのギャップにキュンとしちゃったよ。

「照れてる隼人君初めて見たかも」

「……勘弁して下さい」
< 56 / 726 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop