年下男子は恋愛対象になりますか?
目を覚ますと隣に隼人君の姿はなかった。

お味噌汁の良い匂いにお腹がグゥっと反応する。キッチンまでは距離があるし聞かれてないよね。

「おはよ」

「おはようございます。まだ早いですし由夏さんは寝ていて下さい。昨日無理させちゃいましたし、ライブの為にも体力温存した方がいいですよ」

おにぎりを握りながら笑顔でさらっと言われたけど、寝起きで頭がボーッとしていたから何も答えなかった。

「いつでも食べられますからお腹空いたら言って下さい」

「量多くない?」

お皿の上には既に6個置いてある。
隼人君の手にもあるし何個作るつもりなんだろ。

「お昼の分も合わせて多めに作っておこうと思いまして。だから、出る時間まではゆっくり過ごしましょうね」

「隼人君は良い旦那さんになるね。まだ眠いからベッドで横になろ?」

後ろから抱きついて甘えてみる。
キュンとしたからスイッチが入ったのかも。

「もう少しかかるんで先に寝ていて下さい。終わったら行きますから」

「んー、じゃあこのまま待ってる。隼人君に抱きついてると温かくて気持ちがいいし」

「はは、かなり眠そうですね。由夏さん寝ぼけてません?起こしてしまってすみませんでした」

水の流れる音が聞こえる。
手でも洗ってるのかな。

「お待たせしました。歩けます?」

「このまま行く」

あ、またハハッて笑った。
その笑い方も好き。

「10時ぐらいになったら起こしますから、それまで寝ていて下さい」

一緒にベッドに横になると、頭を手でポンポンされた。心地よくて目を閉じたらすぐ眠れそう。
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