年下男子は恋愛対象になりますか?
「……帰ってくるなら電話してよ」

「しましたよ。でも繋がらなかったんです。何かあったのかと思って心配したんですけど
、寝ていただけなら良かったです」

ソファーの上にあったスマホを見ると、マナーモードにしたままだった。隼人君はいつも電話してくれるから、その音で起きようと思ってたのに。

良くないって目で訴えていたら、笑った隼人君にキスされた。

「来てくれてありがとうございます。本当に嬉しいです。コーヒーでも飲みます?それとも、もう帰ります?」

日曜日はいつも早く帰るから、気遣ってこう言ってくれてるのも分かる。分かるんだけど。

「えー、何でそんな顔してるんですか?何か喋って下さいよ。喋ってくれないとエッチなことしちゃいますからね?」

ふてくされていた私を見て意地悪そうに笑う。こんな時に、その笑い方も好きだなって思っちゃう私はおかしいのかも。

「いいんですか?今何か言わないと調子に乗っちゃいますよ?」

「……今日、泊まっていってもいい?」

横に座っていた隼人君の首に腕を絡ませる。

優しさだって分かってるんだけど、さっき「帰りますか?」って言われて悲しくなったの。だから帰りたくなくなった。

「えっ、俺は嬉しいですけど明日の仕事大丈夫なんですか?それに……今さらかもしれませんけど、おうちの人に心配されません?」

「早起きして帰る。親には何も言われたことないから平気」

「えっと、じゃあ一緒にお風呂入りましょうよ。由夏さん疲れてるなら俺が洗ってあげますから」

「それは嫌」

誕生日までは絶対に入らないって決めてるし、隼人君がお風呂入ってる間に財布チェックしたい。
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