年下男子は恋愛対象になりますか?
隼人君が作ってくれたおでんは美味しかった。
最近ハマっているストロング系のチューハイを1缶飲んだだけなのに、頭がフワフワする。気分がいい。

「由夏さん、もう横になった方がいいですって。俺はまだ起きてるんで先に寝て下さい」

「えー、何でそんなこと言うの?一緒に寝ようよ。あ、その前に歯磨きしてくるねぇ。あははは」

「大丈夫ですか?かなり酔っぱらってるみたいなんで気を付けて下さいね」

立とうと思ったら、足に力が入らなかった。
隼人君が心配そうに近付いてきたから両手を広げてみる。

「お願い。連れてって?」

「いいですけど……、今日の酔い方いつもと違いすぎません?それと、その上目遣い絶対に外ではしないで下さいね?」

「酔っぱらっていませーん。上目遣いもしてませーん。そんなの出来ませーん」

苦笑いを浮かべた後ゆっくり立たせてくれて、支えながら洗面所へと連れて行ってくれた。歯を磨いてる間も傍についてくれていた。

こういうところも好き。
そう、私は隼人君が好き。

「え?由夏さん、ちょ、本当にどうしたんですか!?」

「一緒に寝ようって言ったじゃん。隼人君にギューってしてほしい。嫌?」

ベッドに押し倒したからか、目を丸くして驚いている。可愛い。

「……嫌がったのは由夏さんじゃないですか。手を繋ぐのもキスするのも嫌、だったんですよね?」

「えー?そういうわけじゃないよ」

私も横になって隼人君に抱きついた。
温かくて気持ちいい。全部忘れてこのまま寝たい。

「ずっと……ずっと気になってたんですけど、東京、で何かありました?例えば、誰かに告白されてその人のことが気になったりとか」

背中にまわしてくれていた腕に力が入ったのが分かった。

そっか。隼人君はそんなこと思ってたんだ。
でも、それって……
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