年下男子は恋愛対象になりますか?
メダルを落とすゲームを引換券プラス千円分楽しんだあと、フルーツサンドが有名なカフェで遅めの昼食をとることにした。

お互い違うものを注文してシェア。
私がスマホで撮影しているのを、隼人君はニコニコしながら見ている。

「ここ、来てみたかったから嬉しい」

「俺は由夏さんが喜んでくれて嬉しいです。パフェはまた今度来た時に頼みましょうね」

「え……、バレてたんだ?」

「デザートメニュー真剣に見てましたし、他のお客さんに運ばれてるパフェも気になってましたよね」

チラッと見たつもりなのに、バレてたなんて恥ずかしすぎる。

このお店を提案してくれたのも隼人君だった。結構前にネットで見て、行ってみたいって何気なく言った場所。言った私ですら忘れていたのに。

ボウリングやってた時も「また一緒来ましょうね」って言ってたし、数時間過ごしただけでも気持ちが伝わってくる。

大丈夫。さっきよりは前みたいに戻れる気がしてる。事情を知らない人から見たら、仲が良いカップルに見えてるはず。

「そういえば、夜は何時に約束してるんですか?」

「まだ決めてないや。ごめん、美樹にメッセージ送って聞いてみるね」

焼き肉何時にする?って送ったら6時か7時と届いたので、7時がいいなと返すと了解のスタンプとお店のURLが送られてきた。

「7時に決まったよ。あ、さっき撮った写真SNSに載せようかな」

「由夏さんってSNSやってたんですね。知りませんでした」

「あれ、言ってなかったっけ?放置気味だけど趣味用アカウントあるよ。隼人君は?」

スマホをいじりながら軽い気持ちでした質問。投稿が終わったあと、聞かなければ良かったと後悔した。

隼人君のアカウント知りたくない。
だって、知ったら隅々までチェックしちゃうと思うから。

「俺はやってない、です」

「そっか」

私も笑ってみたけど誤魔化せてない気がする。
< 662 / 737 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop