年下男子は恋愛対象になりますか?
2人でコンビニ行って、洗濯物干して、テレビ観ながらお雑煮食べて。食器を洗いにキッチンに向かうと、隼人君もついてきた。

「初詣は何時に行きます?」

横でニコニコ笑っている。
元気そう見えるけど眠いよね。私だってまだ眠い。

「午後でいいんじゃない?それまでゆっくりしよ。隼人君はベッドで横になってたら?」

「はは、大丈夫ですよ。俺達朝から同じようなこと言ってますね」

そんな気はしていたけど、寝てくれそうになかった。今日も泊まるとしても隼人君はソファーを譲ってくれないだろうし、それだと更に寝不足になるわけで。

そのあとはお正月特番を一緒に観た。
電車に乗っていた時とは違って、私達の間には微妙なスペースがある。

隼人君も私に対して距離を取ってる気がする。
午後からなんて言わないで、出かけた方が良かったのかな。

少し前から隼人君が喋らなくなった。
聞こえてくるのはテレビの音のみ。チラッと隣を見てみると、首を傾けながら眠っていた。

本当ならベッドで寝て欲しいけど、移動させようとして起こしたくない。だから毛布をかける。

テレビを消して鞄からワイヤレスイヤフォンを取り出し、好きなバンドのアーカイブ動画を観ることにした。年越し生配信をリアルタイムで観なかったのは初めて。




「由夏さん、何で起こしてくれなかったんですか!?」

午後2時を過ぎた頃、隼人君が慌てた様子でキッチンへやって来た。私はというと、おにぎりと具沢山味噌汁を作っているところ。

朝コンビニ行った時に鮭フレークも買っていて、お昼はおにぎりにしましょうかって言っていたから。

ご飯は既に炊き上がっていて、味噌汁は冷凍してあった野菜を使わせてもらった。

「ごめんね、起こしたら悪いと思ったの。お腹空いてる?食べたくなったら言ってね」

「ありがとうございます、嬉しいです。あの、初詣は……」

「あー、うん。今日は隼人君にゆっくりしてもらいたいから明日でもいい?」

干してある服はまだ乾いてないだろうし、バスで私の家に向かって支度するとなると、帰ってくるのが遅い時間になってしまう。
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