年下男子は恋愛対象になりますか?
「由夏さん!会えて良かったです!」

この広い敷地内で何故会えるのかと思ったけど、ロッカーに荷物入れた時に一緒にいたし、あり得ないことではなかった。

見える場所でずっと待ってたのかな。

こんなに早く会うとは思わなかったので、会ってからどうするかなんて考えていなくて。

「あー、待っててくれたんだ?」

ぎこちない笑顔で振り向くと、焦った表情を浮かべる隼人君がいた。

隼人君の前で泣きたくない。頑張れ、私。

「……帰れるわけないじゃないですか」

荷物を取り出して邪魔にならない場所に移動すると、突然抱きしめられた。

「嫌な思いをさせてすみませんでした」

怒ったらいい?それとも泣いたらいい?

隼人君が悪くないのは分かってる。
分かってるんだけど、隼人君を見るだけで思い出しちゃうの。
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