年下男子は恋愛対象になりますか?
振り返って歩きだそうとした時、今度は後ろから抱きしめられた。

隼人君は言葉よりも先に行動するタイプらしい。

「由夏さん……、また会ってもらえますか?」

ずるい、そんな声で聞かないで。
無理だよ、こんな気持ちのまま会いたくない。

「……少し時間くれないかな?私から連絡するから、それまで隼人君からは連絡しないで欲しい。ごめん」

私がそう言うと、抱きしめられている腕に力が入ったのが分かった。

「……分かりました」

消え入りそうな声で返事をされる。

しばらく抱きしめられていたけど、隼人君の腕が離れたタイミングで私はその場を後にした。

この駅にも思い出がありすぎるから、1秒でも早く車に乗りたい。
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