年下男子は恋愛対象になりますか?
「だいたい、アンタが酔っ払ったのがいけないんでしょ。ここに置いておくから渡して来なさいよ」

そう言うと、紙袋を置いて部屋から出て行った。近所で有名な洋菓子店の名前が書いてあるので、そこで何かを買って来たんだろう。

健太に迷惑かけたのは事実。後で美樹と佑介にも何かお礼しなきゃ。

持っていかないとグチグチ言われるので、しぶしぶ起きてカーテンを開ける。

部屋にあった全身鏡で自分の姿を確認すると、昨日と同じ服装でメイクも落としていない姿が写し出された。

何故かコンタクトレンズだけは外していたようで、付けたまま寝ていなかったことにホッとしたけど。

「うわー、我ながらひどすぎる……」

ベッドに転がっていたスマホに目をやるも隼人君からの連絡はない。

お酒を飲んだらモヤモヤが解消するかと思ったけど、そんなことはなく気持ち悪さと頭痛がプラスされただけだった。

こんなことなら、あんなに飲まなきゃ良かった。
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