車窓を流れる雨粒のように
〔太陽side〕

無事に引っ越しも終わり、落ちついてきた11月20日。

月に妊娠したと言われた。

俺はとても嬉しかった。

でもしんどそうな月を見て、俺は次の日会社を休むことにした。

そして月から出血したことを聞いた11月22日。

病院に行くと、化学流産だと言われたと月が言った。

月は自分を責め、生きていることもしんどそうだった。

俺は一緒に泣いて一生守るから生きていてほしいと伝えることしかできなかった。

月は落ち着くと、夜景が見に行きたいと言った。

区役所に行きたいとも。

距離的に区役所の方が近いので、先に区役所に行き婚姻届をもらうと、月はとても嬉しそうだった。

その後はカラオケに行き、暗くなってきたのを見計らって、初めて会った日に行った思い出の展望台へと向かった。

展望台に着くと一生守ってくれる?と月に聞かれた。

俺は思わず月を後ろから抱きしめた。

一生守るから結婚して。

気付いたらそう言っていた。
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