七夕までの恋のカウントダウン~男の子、拾っちゃいました~
一章『猫のようにツンツンな男の子』


「あの、し死んでないよね?」





私は、公園の前を通りすがった平凡田舎女子。
数ヶ月前に、田舎暮らしを卒業し、高校に入学。





そして、今現在、公園の滑り台に倒れるように横たわっている男の子を放っておけず、起こそうとしているところ。





だけど…!




「…一向に起きる気配がない」




息はちゃんとしてるんだけどなあ。





一瞬、ホームレスかもって頭によぎったけど、来てる服装とかから見たら、とてもホームレスとか言えない。
それどころか、高級感がある。





なかなか起きない男の子に私は、昔、よく寝坊しがちなお兄ちゃんを起こすために習得した"ほっぺムニムニの刑"をしようと考えた。
("ほっぺムニムニの刑"……ほっぺたをつかんで、引っ張ること(全然、ムニムニじゃない))





お兄ちゃん、以外の男の子に慣れない私だけど今起こさないでいつ起こす!と意を決して、男の子のほっぺたに手を持っていく。
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