七夕までの恋のカウントダウン~男の子、拾っちゃいました~
「蓮ヶ池くんはいい人だと思うのに」
私は、とりあえず買い物をし、お会計を済ませたあと、どこかに行ってしまった琉聖さんを探そうとした。
まずは、メールだ。
そう思い、スマホを開いたとき、
『ごめん、今日帰んない』
願ってないメッセージが視界に写った。
私は、スーパーの出口で硬直してると、
「あれ、黒崎さん?」
……蓮ヶ池くんだ。
普段着の蓮ヶ池くんは、私の方に駆け寄ってくる。
スゴくかっこよかった。
でも、なぜか琉聖さんの顔が思い浮かんだ。
「おおっ、蓮ヶ池くん」
「黒崎さん、買い物してたの?」
「うん」
「黒崎さんの私服姿、可愛すぎっ」
私の手をぎゅっと握ると、目をキラキラさせて微笑む蓮ヶ池くん。
「あ、ありがとう」
「一人なの?危ないから家まで送る」
そういうと、蓮ヶ池くんは私の手を取って、歩き出す。
「…ええっ、ありがとう」