七夕までの恋のカウントダウン~男の子、拾っちゃいました~
「…花蓮っ!」
琉聖さんの声がした。
私は、短冊の戻し、声のする方に走る。
何で琉聖さん、遥香さんと回るんじゃなかったの?
私は、必死に探せば、琉聖さんの姿が見えた。
「…琉聖さん」
琉聖さんが私の声に反応する。
あの光景を見たからか、いつもみたいに近寄れないでいると、琉聖さんは自分から走ってきて抱き締めた。
みんなが見てるのに、恥じらいもなく。
「花蓮…!」
「…琉聖さん」
私は、昨日感じた琉聖さんの匂いをまた感じた。
「…ホントに心配した」
「…うん」
「一緒に回るつもりで、教室行ったのにさ」
「うん」
「いないから、他の男と回ってるのかと思った」
「それはないよ」
「何で教室いなかったの?」
琉聖さんは、抱き締めながらも、髪の毛を自分の指に絡める。
みんながジロジロと見てくのが恥ずかしい。