七夕までの恋のカウントダウン~男の子、拾っちゃいました~
二章『王子さま!?な男の子』
「ええっ、そんな展開ある!?」
私は、昨日のことを少女マンガしか勝たんが口癖の親友、如月麗(きさらぎ れい)ちゃんこと、レイリンに話した。
そして、琉聖さんは今現在、ウチの家。
あの人、学校とか行ってるんだろうか…?
見た目は高校生くらいだから、多分どっかの高校には行ってるはず。
でもね、この辺の高校に通ってたら、有名なはずなんだよな…。
顔だけはいいから…さ。
「あったんだよ」
「今は、どちらに?」
「私の家」
「う、羨ましすぎる…イケメンと同棲とか…」
いや、私、同棲とか言ってないけど!
しかも、何故イケメンだと分かった!?
「なんで、イケメン?」
「いや、もうだってその展開はイケメンしかありえん!いや、それ以外認めん!」
ええっ、なにその娘が初カレをお父さんに紹介した時のセリフみたいな感じは!!!
「…さすがです」
「あぁ、花蓮。少女マンガ読みたくなってきた。どうしてくれる?」
あ、あぁ
ごめん…って、私のせいなのか!?
だって、それは琉聖さんがイケメンだということが悪くて…いや、
「私が悪うございました」
「分かりゃいい!」
な、なんか琉聖さんと似てない!?
ええっ、私、家でも学校でも主従関係が出来てしまってる…とか!?
「な、なんてこった…」
拝啓 梅雨の候、お母様もお父様もいかがお過ごしでしょうか?
こちらは、拾った男の子からはお手伝いさんのように扱われ、学校でできた友達にも侍女みたいな扱いで、私は悲しゅうて悲しゅうて…
おいおいおいおいおいおい、これじゃあ心配し過ぎてお母さん、田舎から飛んで来ちゃうじゃないの!
お父さんも心配性だから…考えただけで…ヤバい。