愛人~アイレン~
「か、可愛い!!」
「だろ!」
「なんか、地球みたいな色した土星って感じで可愛い!」


でも、値段は八万ちょいする。


高いとは思ったが、初めての健とのお揃い。


「これ、買いに行こう!」
「いいの?」


子供みたいに目を輝かせる健が可愛い。


「いいよ!お揃いで買っちゃおう!」
「おー」


向かった先は大衆店で、ブランドコーナーに向かう。
ガラスケースの中に沢山のアクセサリーが並べられていた。


その中は健の欲しがっていたネックレス。


「健。これで、いいんだよね?」
「うん。でも、いいの?」
「いいよ」
「幸ありがとう。
これ、幸だと思って大事にする!!」


嬉しい。


通りがかりの定員さんを呼んで、目的のネックレスをふたつ下さいとお願いした。
高い買い物だからか、胸がザワザワと騒ぐ。


直ぐに在庫を確認してふたつの品物の会計を済ませた。


ジュエリーケースが入った小さな紙袋をふたつ渡され、店から出た。


今まで自分自身でこんな高い買い物はした事が無い。


緊張で、ガクンガクンとした歩き方になってしまう自分が居た。


店から出ると蒸し暑さが襲う。
そんな状態で、紙袋をひとつ健に渡す。
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