愛人~アイレン~
「うん、そう見えた__それに__」
「それに?」
「メッセージの返事めちゃくちゃ早かったからさ!!」


私ってメッセージの返事そんなに早いんだ。


確かに、これと言った趣味も無く時間を持て余している。
今まで、付き合った男もそんな私にウンザリしたのかも知れない。


「返信早くてゴメン……」
「なんで!?
俺、幸ちゃんとメッセージ出来てめちゃくちゃ嬉しかったよ。
だからさ、寂しい時は俺を頼ってよ!!」


この言葉で完全に彼に恋に落ちた__


だって、付き合っている訳でも無いのに私を思いやってくれる。


こんな優しい人初めて。


でも、裏が有るのかも知れないなんて疑ってしまう自分が居る。


「うん。ありがとう。
でも、私重いんだよね。だから、嫌われないかって心配になっちゃう!!」
「重くてもいいよ」


皆、そう言って私を裏切るんだ__


「重い自分が嫌……」
「じゃあさ、一緒に治して行こうよ!
俺が、治すからさ!!駄目!?」


治す。
その考えは、今まで無かった__


自分の性格をちゃんと直して、愛されたい。


「あのね……」
「ん!?」
「もし、私の性格が治ったら付き合ってくれるかな?」
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