【最恐×辛口ホームドラマ】崩口川(くえくちがわ)
第1話
時は2006年1月3日の昼過ぎであった。
場所は、西条市壬生川にある大きめの家にて…
家の居間に、家の主・菅野ギンゾウ・ともえ夫婦(当時60代になったばかり)と長男・太郎(当時35歳・JA職員)と次男・麗斗(かずと・当時24歳・工場作業員)の家族4人とギンゾウ夫婦のオイゴ夫婦(当時40代・オイゴの職業・市役所)の家族4人がいた。
オイゴ夫婦に第二子の男の子が2005年12月30日に誕生した。
ギンゾウ夫婦は、目を細めてよろこびながら生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしてあやしていた。
オイゴ夫婦の横にいる女の子・穂香(当時6歳)は、つまらない表情を浮かべていた。
太郎と麗斗も、つまらない表情を浮かべていた。
『かわいいかわいい…』
『またよろこびが増えたね…』
ギンゾウ夫婦は、生まれたばかりの赤ちゃんを過剰にかわいがった。
しかし、そのよろこびは一瞬にしてくだけ散った。
1月4日の午後2時半過ぎであった。
ギンゾウ夫婦のオイゴの妻が、穂香を連れて家に突然やって来た。
オイゴの妻は、精神状態がきわめて不安定になっていた。
オイゴの妻は、ワケの分からないことを口走った。
『アタシ、逃げる…』
『逃げないと殺されてしまう…』
『家の近辺にストーカーがうろついている…』
ギンゾウ夫婦は、オイゴの妻におだやかな声で『まあまあ、落ち着きなさい…』となだめた。
しかし、オイゴの妻は『おちついてなんかいられないわよ!!』と叫んだ。
一体、どう言うことだ…
状況を説明してほしい…
オイゴの妻が大パニックを起こしたので、ギンゾウ夫婦との会話がちぐはぐになった。
「ねえ、お願いだからおちついてよぉ…」
「おばさま!!アタシはストーカーに殺されるから逃げるといよんよ!!」
「だから、どう言う状況になっているのかを話してよぉ~」
ともえからの問いに対して、オイゴの妻はますますワケの分からない言葉を発した。
「あのね!!(オイゴ)がキャバの女を殴って顔に大ケガ負わせたのよ!!殴られた女は、組長の情婦(あいじん)なのよ…本当の話よ!!」
その時であった。
(ジリリリリリリン!!)
この時、黒のダイヤル式の電話機のベルがけたたましく鳴り響いた。
ともえは、あつかましい表情で電話に出た。
「菅野でございます!!」
電話は、警察署からであった。
「えっ?西条西警察署?」
それを聞いたオイゴの妻は『アタシ、逃げる!!』と言うて家から飛び出した。
「オーイ!!どこへ行くのだ!?穂香ちゃんはどうするのだ!?」
ギンゾウは、大声でオイゴの妻に呼びかけた。
しかし、オイゴの妻の耳にギンゾウの叫び声は届いていなかった。
この時、JR玉之江駅のベンチに生後まもない男の子の赤ちゃんが放置された事件が発生した。
警察署の生活安全課の職員が所轄区域内の住民の家に一軒ずつ電話して、情報提供を求めていたさなかであった。
置き去りにされた赤ちゃんは、穂香の弟でオイゴ夫婦の長男であった。
オイゴ夫婦は、市役所に長男の出生届を提出していない…
どうしよう…
どうすればいいのか分からない…
時は、夜7時頃であった。
太郎と麗斗が疲れた表情で帰宅した。
その時に、ギンゾウ夫婦が『穂香をうちで預かることになったから、ガマンして…』と言うたので、大ゲンカになった。
オイゴのために、太郎と麗斗の学資保険を解約した…
オイゴは、父親がいないからなんとかしてあげたい…
ギンゾウ夫婦は、わが身をなぐさめながら穂香の父親に愛情を過剰に注ぎまくった。
オイゴは、職場恋愛で知り合った妻と結婚して、一姫二太郎で幸せいっぱい…
太郎と麗斗には、ガマンを強要した。
『ガマンしていれば幸せになれる…』
『(オイゴ)ちゃんは片親で育ったから、幸せになってほしいのよ…』
『太郎と麗斗がガマンしたから、(オイゴ)ちゃんは幸せになれたのよ…』
『太郎と麗斗には、両親がいるから…』
ギンゾウ夫婦は、太郎と麗斗をないがしろにし続けた。
その結果、猛反発を喰らった。
太郎は、より強烈な怒鳴り声でギンゾウ夫婦をイカクした。
「オドレらいいかげんにしろよ!!オレと麗斗にガマンを強要して、ないがしろにしたから許さんぞ!!」
「お願いだから、おちついてよぅ~」
ギンゾウ夫婦は、メソメソ泣きながら太郎と麗斗に許し乞いをした。
しかし、太郎はギンゾウ夫婦により強烈な怒鳴り声をあげた。
「オドレら!!わかっとんやったら、ガキ(穂香)を始末せえや!!」
ともえは、泣きながら太郎に許し乞いをした。
「なんとかするわよぅ…だけど、穂香ちゃんはおとーさんとおかーさんがいないのよ…穂香ちゃんが大学を卒業するまでガマンしてって頼みよんよ…大学卒業したらよそへ出すから…お願い…理解してよ…」
なにをどう理解しろと言うのだ…
太郎と麗斗は、白い目でギンゾウ夫婦をイカクした。
どうして理解しないのよ…
穂香ちゃんはおとーさんとおかーさんがいないのよ…
ヨーゴ施設へ入れたら、外へ出られなくなるから、うちで預かるのよ…
穂香が大学卒業までガマンしていよるのに…
ちっとも分かってくれない…
ギンゾウ夫婦は、涙を浮かべながらつぶやいた。
時は、1月5日の深夜1時半過ぎであった。
場所は、西条市吉田の崩口川(くえくちがわ)沿いの市道にて…
この時、酔っぱらいのおいちゃんが通りかかった。
酔っぱらいのおいちゃんは、大量にアルコールを摂取していたのでジグザグに歩いていた。
そのはずみで、近くの草むらにこけた(転倒した)。
(ドテッ…)
「イテテテ…あー、飲み過ぎちゃってこけちゃった…って、あれぇ~」
酔っぱらいのおいちゃんは、レディースもののシューズの片方を見つけた。
「なんで…なんで女もんのシューズがここにあるってかぁ…」
酔っぱらいのおいちゃんは、フラフラとした足取りで草むらへ入った。
そしたら…
「あれ?」
あしもとに、ボタニカル柄のビキニショーツが落ちていた。
「あれ?なんで女もんのパンツが落ちてんの?」
酔っぱらいのおいちゃんは、さらに草むらの奥に入り込んだ。
すると…
30代くらいの女性が、あられもない姿で横たわっていた。
衣服がズタズタに破れて、スカートがドロドロに汚れていた。
女性の顔は、ブクブクに腫れていた。
酔っぱらいのおいちゃんは、あられもない姿で横たわっている女性に声をかけた。
「ちょっとねえちゃん…こんなところで寝ていたら風邪ひくよ…しょーがないコだなぁ…」
酔っぱらいのおいちゃんは、女性が着ていたブラウスのボタンをとめながら言うた。
「ほら、はだかで寝てたら風邪ひくってばぁ…しょーがないコだなぁ~」
その時であった。
「ギャアアアアアアア!!人殺し!!変態!!」
通りかかった若い女性が、強烈な悲鳴をあげた。
「違うってば、違うってば…」
「誰かァ~助けてぇ~」
(ウーウーウー…)
それから60分後のことであった。
事件現場に、激しいセンリツが走った。
事件現場に愛媛県警のパトカー20台が停まっていた。
パトカーのけたたましいサイレンが、深夜の空に響き渡った。
酔っぱらいのおいちゃんは、警官2人からめんどいことを聞かれた。
あられもない姿で横たわっていた女性は、穂香の母親だった。
穂香の母親は、逃げる途中で変質者に犯されて殺された。
ストレッチャーに載せられた遺体は、警察署に車で搬送された。
事件現場に遺留品がないことと容疑者がインペイ工作をしていたことで、容疑者を特定することが困難になった。
穂香の母親の実家の家族や親類たちが行方不明になっていたので、遺体はムエンボトケとなった。
穂香は、ひどくあいまいな形でギンゾウ夫婦の家に預けられることとなった。
その一方で、ギンゾウ夫婦のオイゴが行方不明になった原因が全く分からない…
オイゴの職場の人や大学時代の友人知人たちやギンゾウ夫婦は『思い当たるフシがない。』と言うてコンワクしていた。
『(ギンゾウ夫婦のオイゴ)くんは、まじめだからカネやオンナのトラブルを起こすようなことはない…』
ギンゾウ夫婦のオイゴを知る人は、口々にそう言うた。
それじゃ、ギンゾウ夫婦のオイゴはなんで急に行方不明になったのか?
単なる家出…
…にしては、おかしい…
場所は、西条市壬生川にある大きめの家にて…
家の居間に、家の主・菅野ギンゾウ・ともえ夫婦(当時60代になったばかり)と長男・太郎(当時35歳・JA職員)と次男・麗斗(かずと・当時24歳・工場作業員)の家族4人とギンゾウ夫婦のオイゴ夫婦(当時40代・オイゴの職業・市役所)の家族4人がいた。
オイゴ夫婦に第二子の男の子が2005年12月30日に誕生した。
ギンゾウ夫婦は、目を細めてよろこびながら生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしてあやしていた。
オイゴ夫婦の横にいる女の子・穂香(当時6歳)は、つまらない表情を浮かべていた。
太郎と麗斗も、つまらない表情を浮かべていた。
『かわいいかわいい…』
『またよろこびが増えたね…』
ギンゾウ夫婦は、生まれたばかりの赤ちゃんを過剰にかわいがった。
しかし、そのよろこびは一瞬にしてくだけ散った。
1月4日の午後2時半過ぎであった。
ギンゾウ夫婦のオイゴの妻が、穂香を連れて家に突然やって来た。
オイゴの妻は、精神状態がきわめて不安定になっていた。
オイゴの妻は、ワケの分からないことを口走った。
『アタシ、逃げる…』
『逃げないと殺されてしまう…』
『家の近辺にストーカーがうろついている…』
ギンゾウ夫婦は、オイゴの妻におだやかな声で『まあまあ、落ち着きなさい…』となだめた。
しかし、オイゴの妻は『おちついてなんかいられないわよ!!』と叫んだ。
一体、どう言うことだ…
状況を説明してほしい…
オイゴの妻が大パニックを起こしたので、ギンゾウ夫婦との会話がちぐはぐになった。
「ねえ、お願いだからおちついてよぉ…」
「おばさま!!アタシはストーカーに殺されるから逃げるといよんよ!!」
「だから、どう言う状況になっているのかを話してよぉ~」
ともえからの問いに対して、オイゴの妻はますますワケの分からない言葉を発した。
「あのね!!(オイゴ)がキャバの女を殴って顔に大ケガ負わせたのよ!!殴られた女は、組長の情婦(あいじん)なのよ…本当の話よ!!」
その時であった。
(ジリリリリリリン!!)
この時、黒のダイヤル式の電話機のベルがけたたましく鳴り響いた。
ともえは、あつかましい表情で電話に出た。
「菅野でございます!!」
電話は、警察署からであった。
「えっ?西条西警察署?」
それを聞いたオイゴの妻は『アタシ、逃げる!!』と言うて家から飛び出した。
「オーイ!!どこへ行くのだ!?穂香ちゃんはどうするのだ!?」
ギンゾウは、大声でオイゴの妻に呼びかけた。
しかし、オイゴの妻の耳にギンゾウの叫び声は届いていなかった。
この時、JR玉之江駅のベンチに生後まもない男の子の赤ちゃんが放置された事件が発生した。
警察署の生活安全課の職員が所轄区域内の住民の家に一軒ずつ電話して、情報提供を求めていたさなかであった。
置き去りにされた赤ちゃんは、穂香の弟でオイゴ夫婦の長男であった。
オイゴ夫婦は、市役所に長男の出生届を提出していない…
どうしよう…
どうすればいいのか分からない…
時は、夜7時頃であった。
太郎と麗斗が疲れた表情で帰宅した。
その時に、ギンゾウ夫婦が『穂香をうちで預かることになったから、ガマンして…』と言うたので、大ゲンカになった。
オイゴのために、太郎と麗斗の学資保険を解約した…
オイゴは、父親がいないからなんとかしてあげたい…
ギンゾウ夫婦は、わが身をなぐさめながら穂香の父親に愛情を過剰に注ぎまくった。
オイゴは、職場恋愛で知り合った妻と結婚して、一姫二太郎で幸せいっぱい…
太郎と麗斗には、ガマンを強要した。
『ガマンしていれば幸せになれる…』
『(オイゴ)ちゃんは片親で育ったから、幸せになってほしいのよ…』
『太郎と麗斗がガマンしたから、(オイゴ)ちゃんは幸せになれたのよ…』
『太郎と麗斗には、両親がいるから…』
ギンゾウ夫婦は、太郎と麗斗をないがしろにし続けた。
その結果、猛反発を喰らった。
太郎は、より強烈な怒鳴り声でギンゾウ夫婦をイカクした。
「オドレらいいかげんにしろよ!!オレと麗斗にガマンを強要して、ないがしろにしたから許さんぞ!!」
「お願いだから、おちついてよぅ~」
ギンゾウ夫婦は、メソメソ泣きながら太郎と麗斗に許し乞いをした。
しかし、太郎はギンゾウ夫婦により強烈な怒鳴り声をあげた。
「オドレら!!わかっとんやったら、ガキ(穂香)を始末せえや!!」
ともえは、泣きながら太郎に許し乞いをした。
「なんとかするわよぅ…だけど、穂香ちゃんはおとーさんとおかーさんがいないのよ…穂香ちゃんが大学を卒業するまでガマンしてって頼みよんよ…大学卒業したらよそへ出すから…お願い…理解してよ…」
なにをどう理解しろと言うのだ…
太郎と麗斗は、白い目でギンゾウ夫婦をイカクした。
どうして理解しないのよ…
穂香ちゃんはおとーさんとおかーさんがいないのよ…
ヨーゴ施設へ入れたら、外へ出られなくなるから、うちで預かるのよ…
穂香が大学卒業までガマンしていよるのに…
ちっとも分かってくれない…
ギンゾウ夫婦は、涙を浮かべながらつぶやいた。
時は、1月5日の深夜1時半過ぎであった。
場所は、西条市吉田の崩口川(くえくちがわ)沿いの市道にて…
この時、酔っぱらいのおいちゃんが通りかかった。
酔っぱらいのおいちゃんは、大量にアルコールを摂取していたのでジグザグに歩いていた。
そのはずみで、近くの草むらにこけた(転倒した)。
(ドテッ…)
「イテテテ…あー、飲み過ぎちゃってこけちゃった…って、あれぇ~」
酔っぱらいのおいちゃんは、レディースもののシューズの片方を見つけた。
「なんで…なんで女もんのシューズがここにあるってかぁ…」
酔っぱらいのおいちゃんは、フラフラとした足取りで草むらへ入った。
そしたら…
「あれ?」
あしもとに、ボタニカル柄のビキニショーツが落ちていた。
「あれ?なんで女もんのパンツが落ちてんの?」
酔っぱらいのおいちゃんは、さらに草むらの奥に入り込んだ。
すると…
30代くらいの女性が、あられもない姿で横たわっていた。
衣服がズタズタに破れて、スカートがドロドロに汚れていた。
女性の顔は、ブクブクに腫れていた。
酔っぱらいのおいちゃんは、あられもない姿で横たわっている女性に声をかけた。
「ちょっとねえちゃん…こんなところで寝ていたら風邪ひくよ…しょーがないコだなぁ…」
酔っぱらいのおいちゃんは、女性が着ていたブラウスのボタンをとめながら言うた。
「ほら、はだかで寝てたら風邪ひくってばぁ…しょーがないコだなぁ~」
その時であった。
「ギャアアアアアアア!!人殺し!!変態!!」
通りかかった若い女性が、強烈な悲鳴をあげた。
「違うってば、違うってば…」
「誰かァ~助けてぇ~」
(ウーウーウー…)
それから60分後のことであった。
事件現場に、激しいセンリツが走った。
事件現場に愛媛県警のパトカー20台が停まっていた。
パトカーのけたたましいサイレンが、深夜の空に響き渡った。
酔っぱらいのおいちゃんは、警官2人からめんどいことを聞かれた。
あられもない姿で横たわっていた女性は、穂香の母親だった。
穂香の母親は、逃げる途中で変質者に犯されて殺された。
ストレッチャーに載せられた遺体は、警察署に車で搬送された。
事件現場に遺留品がないことと容疑者がインペイ工作をしていたことで、容疑者を特定することが困難になった。
穂香の母親の実家の家族や親類たちが行方不明になっていたので、遺体はムエンボトケとなった。
穂香は、ひどくあいまいな形でギンゾウ夫婦の家に預けられることとなった。
その一方で、ギンゾウ夫婦のオイゴが行方不明になった原因が全く分からない…
オイゴの職場の人や大学時代の友人知人たちやギンゾウ夫婦は『思い当たるフシがない。』と言うてコンワクしていた。
『(ギンゾウ夫婦のオイゴ)くんは、まじめだからカネやオンナのトラブルを起こすようなことはない…』
ギンゾウ夫婦のオイゴを知る人は、口々にそう言うた。
それじゃ、ギンゾウ夫婦のオイゴはなんで急に行方不明になったのか?
単なる家出…
…にしては、おかしい…
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