砂浜に描いたうたかたの夢
「姉ちゃんうるさい!」
再度叩こうと拳を上げた瞬間、隣の部屋から怒鳴る声が聞こえた。
いけない、感情任せに暴走してしまった。
同級生には悪いけど……今の私は、いいねをつける心の余裕がない。
ごめんね。でも、長続きするよう応援してるよ。
「お幸せに」と呟いて、彼女のアカウントから離れ、別のアカウントへ移動。
燃えたぎる嫉妬の炎は、推しの力で鎮めるのが1番だ。
訪れたのは、海のアイコンが特徴のフウトさんのアカウント。
彼は色鉛筆画と水彩画を得意とする絵描きさんで、週に数回SNSに絵を載せている。
一般人だけど、フォロワー5万人を超えるインフルエンサーなんだ。
画面をスクロールし、過去の投稿を眺めながら回想する。
彼を知ったのは2年前の夏。
きっかけは家族で行ったキャンプ。そこで撮った夜空の写真を、SNSにあげたのが始まり。
同級生達がテンション高めで反応する中、【綺麗ですね。三日月ですか?】と、丁寧なコメントが来て……それがフウトさんだった。
再度叩こうと拳を上げた瞬間、隣の部屋から怒鳴る声が聞こえた。
いけない、感情任せに暴走してしまった。
同級生には悪いけど……今の私は、いいねをつける心の余裕がない。
ごめんね。でも、長続きするよう応援してるよ。
「お幸せに」と呟いて、彼女のアカウントから離れ、別のアカウントへ移動。
燃えたぎる嫉妬の炎は、推しの力で鎮めるのが1番だ。
訪れたのは、海のアイコンが特徴のフウトさんのアカウント。
彼は色鉛筆画と水彩画を得意とする絵描きさんで、週に数回SNSに絵を載せている。
一般人だけど、フォロワー5万人を超えるインフルエンサーなんだ。
画面をスクロールし、過去の投稿を眺めながら回想する。
彼を知ったのは2年前の夏。
きっかけは家族で行ったキャンプ。そこで撮った夜空の写真を、SNSにあげたのが始まり。
同級生達がテンション高めで反応する中、【綺麗ですね。三日月ですか?】と、丁寧なコメントが来て……それがフウトさんだった。