彦星さまは会いたくてたまらない
「リーク
心配するなって」
「でも……」
「前世から結ばれている
運命の赤い糸は
そんな簡単に
切れたりしねぇよ」
だって姫野は
今の俺にとっても
彦星だったころの
俺にとっても
唯一無二
運命の相手なんだから。
「彦ちゃんって
前世から変わらず
甘々恋愛体質だよね」
リークがニヤつきながら
俺の腕に肘を当ててきた。
「学校にいるときは
光彦先生だろうが!」
俺はリークの頭に
げんこつをグリグリ。
「ちょっと、やめてよ」
「俺にこうされるのが
嬉しい癖に」
「アハハ~」
二人の陽気な笑い声が
重なり合う
天文同好会の部屋で
昼休みが終わるまで
俺とリークは
前世の話で盛り上がった。