彦星さまは会いたくてたまらない
つっても
織姫に会えるチャンスは
まだ残っているんだよな?
だって
雨が止むかもしれない。
予報が外れて……
俺の願いが叶って……
だから朝になるまで
天の川のほとりに座っているか。
俺は、ずぶ濡れの髪をかき上げた。
殴りつけるかのように
雨が、俺の頬に突き刺さってくる。
傘を持ってくればよかったな。
そう後悔したとき
「雨にぬれても
彦ちゃんはいい男だね~」
やんちゃ笑いを浮かべたがリークが
傘を差しながら近づいてきた。