あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
その後はされるがまま、九条さんは私を優しく愛撫したかと思えば、急に激しく攻め立てた。


汗ばむ体がどうしようもなく色っぽくて、私の欲情はどんどん高まっていく。


『九条……さん』


『彩葉』


私の名前を呼び捨てで呼ぶその声が艶っぽくて、もっと、もっと、って、愛撫を欲してしまう。


この行為が果てしなくいつまでもずっと続いてほしいって、いやらしくも、そう願う自分がいた。


長い時間をかけて互いを求め抜き、奥深くまで入ってくる感覚に震えた。


九条さんに身を任せ、波のように次から次へと寄せる快感。


あまりに気持ち良すぎて、私の中には1ミリの理性も存在せず、ただその波に合わせて興奮することに夢中になった。


大人の濃密で艶めき立った時間は、私を信じられないくらい淫らな女にした。


情熱的に甘くとろけるように私を抱く九条さんを、改めて心から「好きだ」と思った。
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