あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
「そうですか……じゃあ、僕は雪都君と向こうに行ってきます」


「うん。ありがとう、理久先生。よろしくね」


きっと、慶都さんは雪都の顔を見て自分の息子だとわかったんだと思う。


理久先生も、今、目の前の2人のやり取りを見て、雪都と慶都さんがすごく似てることに気づいたかな?


ううん、まさかね……大丈夫だよ、きっと。


そんなことを考えていたら、ふと、向こうにいる慶都さんが視界に入った。


近くにいるお母さんや先生達は、隙を見ては次から次へと慶都さんに話しかけてる。


慶都さんもきちんと受け答えしてて、みんなニコニコと嬉しそうだ。


スマートな対応、さすが九条グループの御曹司だと思った。


遠くからでもそのオーラはハッキリと確認できる。


私は、思わずそちらの方に向けてカメラを構えた。


ファインダー越しに写る慶都さんは、信じられないくらいとても綺麗で……


私には、あまりにも眩しかった。
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