あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
それ以上の言葉を、私は敢えて求めなかった。


今、何を言われても、ちゃんと受け止められないってわかってるから。


これから……私自身、誰を選ぶのか、それとも全く別の道を歩むのか?


まだまだ手探り状態。


自分の選択で、慶都さんや理久先生の人生を大きく変えてしまうかも知れない。


そんな権利が私にあるの?


ちょっと……怖いよ。


だとしても、もうこれ以上、曖昧にしてちゃいけない。


理久先生の背中でスヤスヤ眠る雪都を見てたら、今までずっといろんなことから逃げてた自分をものすごく反省した。


1度きりの大切な人生、雪都と一緒に幸せになりたい。


私の未来のキャンバスに描かれる絵が、雪都の満面の笑顔、大切な家族の笑顔である事を信じて……ちゃんと前を向いて進みたい。


もう、逃げたくはないと思った。
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