あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
「今度はさ、理久先生も誘ってあげないとね〜」


そのセリフにちょっとドキッとした。


「そ、そうだね」


「ところで? 今日は久しぶりに2人きりで、何か私に話したいことがあったんじゃない?」


「あっ、うん」


弥生も、私が急に呼び出したことに少し緊張してる面持ちだった。


やっぱり、不倫のことを何か言われるのかと思っているんだろう。


でも……


「ごめんね、今日は休みなのに」


「ううん、全然」


「ありがとう。あのね、私って、昔から恋愛経験もあんまりないし、男性の気持ちとかも、その何ていうか……」


ドギマギしてると、


「彩葉さ、こういう時にハッキリ言わないと、またモヤモヤしちゃうよ。さあ、弥生様の胸に飛び込んでおいで」


弥生はニヤッと笑いながら、両手を広げるジェスチャーをした。


その仕草に少しホッとする。


「う……うん。実はね……」
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