あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
私は、弥生の好意に甘えて、慶都さんのこと、理久先生のこと、そしてマリエさんのこと……いろんなことを夢中になって話した。


ずっと胸に抱えてたものを、一気に大量に吐き出した感じで、どんどん心が軽くなっていくのがわかった。


「こんなことは弥生にしか話せなくて。弥生も悩んでるのに申し訳ないんだけど、今、どうしてもちゃんと考えたくて、相談にのってもらいたかったんだ」


「そっか。うん、よくわかったよ。いっぱい抱えてつらかったよね。話してくれてありがとう」


その優しい言葉に胸が熱くなる。


「私のことで、弥生にわがまま言ってごめんね」


「わがままなんて思ってないから」


弥生は少しの間黙っていたけど、


「今の話を聞いて思った率直な意見を言うとさ」


「う、うん」


ドキドキするよ、いったいどんな言葉が出てくるんだろう。
< 122 / 235 >

この作品をシェア

pagetop