あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
何でだろう、心がこんなにも温かい。


弥生先生の言葉に包まれて、体がだんだん軽くなっていくのがわかる。


顔が赤くなってるだろうから、僕は思わず下を向いた。


そしたら、涙のしずくが保育室の床にぽたりと落ちたんだ。


僕は……泣いてるのか?


ここ数日、ずっとずっといっぱい我慢してた気がする。


苦しくて、つらくて、切なくて。


そんなどうしようもないたくさんの想いが、どんどん形になって、溢れてはこぼれていった。


「あ……ありがとうございます。弥生先生、そうですね、2人でいっぱい遊びましょう。ゆっくり新しい人生を探します。そしていつか、必ず夢を叶えます、絶対に」


「うんうん。わ~い、しばらく彼氏作らなくても男子と遊べるね~」


「弥生……」


「2人のおかげだよ。彩葉と理久先生が一生懸命私の話を聞いて励ましてくれたから。だから、私、泥沼から抜け出せた。本当に……心から今良かったって思ってるんだ。だからこれからは、理久先生と一緒にいろんな新しいこと見つけたい」
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