あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

麗華の幸せ

「素敵な絵だね。これを買いたいんだが、いいかね?」


「もちろんです。わざわざ海外まで個展にお越し下さり、ご購入まで。社長には本当に感謝しています」


「今度、我が社のロビーに君の絵を飾りたいんだが、もっと壮大な風景画を描いてもらえないかな?」


「まあ、本当ですか? 私の絵で良ければ、ぜひご期待にお応えしたいです」


「ありがとう。君の風景画はどれも素晴らしい。この才能をたくさんの人に見てもらうべきだ」


私の絵に、信じられないくらいの金額をつけて下さる買い手の方が、少しずつ増えてきた。


日本でも、テレビや雑誌などで紹介してもらう機会に恵まれ、本格的に画家としての道を歩み始めている。


新しいアトリエを海外に構え、1人で絵を描くことに没頭しているせいか、あんなにいたボーイフレンド達もいつしか誰もいなくなって。


でも、不思議だけど……すごく充実してる。


大好きな絵を描いている時が、1番幸せだから。
< 228 / 235 >

この作品をシェア

pagetop