あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
「真斗の父親とは学生時代の友人でね。彼は1人で子育てを頑張ってるから……俺に何かできることがあれば何でも手伝ってやりたいと思ってる。真斗も彼に似て本当にいいやつだから。俺の小さな親友だな」


微笑みを浮かべる九条さん。


話しながらでもスムーズな運転、ブレーキングまで優しい。


「そうなんですね。確かに真斗君はいつも保育士の言うことをちゃんと聞いてくれて、みんなの面倒も良く見てくれます。真斗君を見習いたいくらいです」


「……良い顔してる」


「え?」


「彩葉が販売員を辞めて保育士になっていたのは驚いた。でも、あの時話していた「やりたいこと」っていうのは保育士のことだったんだな。君は今、とても良い顔をしてる」


「良い顔なんて……」


これって褒められてるんだよね?


何だか恥ずかしい。


「一堂社長に会った。とても喜んでおられたよ、君がとても幸せそうだって」


お父さん……


ずっといっぱい心配をかけてるから、そう感じてくれてるならすごく嬉しい。
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