あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~
「ここに入ろう」
九条さんは、少し離れたカフェに車を止めた。
とても落ち着いた店内。
平日の夕方前の時間だからか、そんなに混雑していない。
1番奥のテーブルに向かい合って座り、九条さんはコーヒー、私はミルクティーを注文した。
私、まだ少し手が震えてる。
お願いだから早く治まって。
正直、この状況がまだ理解できなくて、どうして目の前に九条 慶都さんがいるのか、よくわからないまま。
この3年間、ずっと心の中にはいたけど、決して求めてはいけなかった人。
胸の奥に閉じ込めていた想い人が、手を伸ばせば届く距離にいるこの現実を、そう簡単には受け止められない。
「彩葉、体は大丈夫か? 元気でいたか?」
身内みたいな質問に少しホッとする。
「はい。九条さんこそお元気でしたか?」
「……元気だった……というべきか」
歯切れの悪い言葉、九条さんは少し顔を曇らせた。
九条さんは、少し離れたカフェに車を止めた。
とても落ち着いた店内。
平日の夕方前の時間だからか、そんなに混雑していない。
1番奥のテーブルに向かい合って座り、九条さんはコーヒー、私はミルクティーを注文した。
私、まだ少し手が震えてる。
お願いだから早く治まって。
正直、この状況がまだ理解できなくて、どうして目の前に九条 慶都さんがいるのか、よくわからないまま。
この3年間、ずっと心の中にはいたけど、決して求めてはいけなかった人。
胸の奥に閉じ込めていた想い人が、手を伸ばせば届く距離にいるこの現実を、そう簡単には受け止められない。
「彩葉、体は大丈夫か? 元気でいたか?」
身内みたいな質問に少しホッとする。
「はい。九条さんこそお元気でしたか?」
「……元気だった……というべきか」
歯切れの悪い言葉、九条さんは少し顔を曇らせた。