憑かれた僕が彼女を助けるまでの備忘録
実際、楽しさなどみじんも感じていなかったけど、僕は棒読みでイエスをだした。
ところでなぜ幽霊に憑かれているんだ?
ようやく正常な考えに思いいたり、原因はあれしかないと気がつく。
放課後におこなった“こっくりさん”だ。僕がうっかり十円玉から指を離してしまったから、こうなったのだ。
『それで本題なんだけど。今日きみたちがやった“こっくりさん”の影響でなぜかきみから離れられなくなったの。どうしようか?』
「え」
どうしようか、って。
『私、幽霊になって多分まもないと思うんだけど。急に掃除機で吸われるみたいに引き寄せられて、気づいたらきみたちのいる教室を見下ろしてたの。それまで見ていた街並みがぐにゃっと歪んで、瞬間的にワープしたみたいな感覚だったわ』
次々と浮かび上がる彼女の言葉を目で追って、僕はある意味感心していた。十円玉とあんな紙一枚にそんな力があったとは。
『“こっくりさん”の最後にも言ったけど、私を助けて欲しいの』
「た、助けって」
『私を成仏させてくれないかな? そうしたら、私もきみから離れられると思うし』
「いやでも、具体的になにをすればいいのかわからないし。それに……」
正直、めんどくさい。
ところでなぜ幽霊に憑かれているんだ?
ようやく正常な考えに思いいたり、原因はあれしかないと気がつく。
放課後におこなった“こっくりさん”だ。僕がうっかり十円玉から指を離してしまったから、こうなったのだ。
『それで本題なんだけど。今日きみたちがやった“こっくりさん”の影響でなぜかきみから離れられなくなったの。どうしようか?』
「え」
どうしようか、って。
『私、幽霊になって多分まもないと思うんだけど。急に掃除機で吸われるみたいに引き寄せられて、気づいたらきみたちのいる教室を見下ろしてたの。それまで見ていた街並みがぐにゃっと歪んで、瞬間的にワープしたみたいな感覚だったわ』
次々と浮かび上がる彼女の言葉を目で追って、僕はある意味感心していた。十円玉とあんな紙一枚にそんな力があったとは。
『“こっくりさん”の最後にも言ったけど、私を助けて欲しいの』
「た、助けって」
『私を成仏させてくれないかな? そうしたら、私もきみから離れられると思うし』
「いやでも、具体的になにをすればいいのかわからないし。それに……」
正直、めんどくさい。