木苺 ~甘酸っぱいもの~
「茉白ちゃん、お待たせ~!」

しばらくすると、高校の制服に着替えた舞雪がやってきた。

舞雪は茉白が座っている席の目の前に座る。

「いいよ。
ところで話って何?」

「あのね、彼氏が出来たんだ♪」

舞雪の声は弾んでいる。

「…既婚者じゃないよね?」

「や…やだな~、そんなんじゃないよ」

「それならいいけど」

茉白はアイスコーヒーを一口飲んだ。

「あ、ほら、あの人だよ」

舞雪が、指さした先には、茉白よりも年上の男性がいた。

「年齢、結構上なの?」

「20歳年上」

「高校生に手を出すなんて、ちょっと嫌かも…」

「茉白ちゃん、過保護だよ」

舞雪はあきれている。
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