秘密のベビーのはずが、溺甘パパになった御曹司に一途愛で包まれています
チラッと大雅に向けた私の表情は、ずいぶん気まずげだったかもしれない。
なにかを言われる前に素早く踵を返して陽太に近付くと、なんとか泣き止んでくれないかと抱き上げて機嫌を取った。
「陽太、大丈夫よ。ほら、ママだよ」
体を揺らしながら必死に声をかけていると、背後でカタリと音がしてビクッと肩が跳ねる。
「お邪魔させてもらうよ」
止める間もなく入室してきた大雅に、ますます焦りが募る。
「あ、あの……」
「落ち着いて、千香」
想定外のこの状況は、まるでなにかに追い詰められていくようで、冷静でいられなくなる。
母親の余裕のなさが伝わるのか、いつもならそれほど待たずに泣き止むはずなのに、陽太はますます大きな声を上げた。
「陽太、陽太」
「千香、ちょっと貸して」
お願いだから泣き止んでと必死になる私に、背後から大雅が声をかけてくる。
「え?」
私にさっと近寄ると、あっという間に陽太受け取った。そのまま肩に抱きかかえて、背中をぽんぽんと優しく叩く。
ずいぶんと子どもの扱いが上手いようだと、その様子を呆然と見守った。
それほど時間もかからず、陽太の泣き声が小さくなっていく。最後はスンと鼻をすすりながら、あっという間に泣き止んでしまった。
なにかを言われる前に素早く踵を返して陽太に近付くと、なんとか泣き止んでくれないかと抱き上げて機嫌を取った。
「陽太、大丈夫よ。ほら、ママだよ」
体を揺らしながら必死に声をかけていると、背後でカタリと音がしてビクッと肩が跳ねる。
「お邪魔させてもらうよ」
止める間もなく入室してきた大雅に、ますます焦りが募る。
「あ、あの……」
「落ち着いて、千香」
想定外のこの状況は、まるでなにかに追い詰められていくようで、冷静でいられなくなる。
母親の余裕のなさが伝わるのか、いつもならそれほど待たずに泣き止むはずなのに、陽太はますます大きな声を上げた。
「陽太、陽太」
「千香、ちょっと貸して」
お願いだから泣き止んでと必死になる私に、背後から大雅が声をかけてくる。
「え?」
私にさっと近寄ると、あっという間に陽太受け取った。そのまま肩に抱きかかえて、背中をぽんぽんと優しく叩く。
ずいぶんと子どもの扱いが上手いようだと、その様子を呆然と見守った。
それほど時間もかからず、陽太の泣き声が小さくなっていく。最後はスンと鼻をすすりながら、あっという間に泣き止んでしまった。