あなたの落とした願いごと
…何だか、私がただ心配し過ぎているのか、それとも滝口君が無理をしているのか本気で分からなくなってきてしまった。
そんなこんなで、文化祭開催日まで残り1週間を切ったある日の夜。
部活そっちのけで文化祭準備をしていた私は、最終下校時刻ぎりぎりに学校を出て1人で家に向かっていた。
この頃、私と滝口君は今まで以上に話す機会が減ってきている。
以前までは休み時間だけでなく授業中も話す事が出来たけれど、今なんてわざわざ席を移動しないと話す事が出来ない。
普通の人は距離があっても口パクで会話したり、授業中でも目を合わせてお互いに微笑む事くらいなら出来るだろう。
けれど、私はそんな簡単な事すら叶わない。
滝口君の席の前にはエナが居るから何だかんだ理由付けしてそちらに行けるけれど、何と言ってもそこには福田さんが居る。
表情が読み取れなくても、滝口君と話そうと試みている彼女が私を睨んでいる事くらい、気配で易々と伝わってしまうから。
臆病な私は簡単に怖気付いてしまって、日中に滝口君と話す事が無くなったんだ。
そんな中、唯一私達が何も気にせず話せるのは放課後の文化祭準備の時間だった。
福田さんがマネージャーとして所属している男子サッカー部は大会を控えているらしく、彼女は自動的に準備に参加する事が出来ない。
そんなこんなで、文化祭開催日まで残り1週間を切ったある日の夜。
部活そっちのけで文化祭準備をしていた私は、最終下校時刻ぎりぎりに学校を出て1人で家に向かっていた。
この頃、私と滝口君は今まで以上に話す機会が減ってきている。
以前までは休み時間だけでなく授業中も話す事が出来たけれど、今なんてわざわざ席を移動しないと話す事が出来ない。
普通の人は距離があっても口パクで会話したり、授業中でも目を合わせてお互いに微笑む事くらいなら出来るだろう。
けれど、私はそんな簡単な事すら叶わない。
滝口君の席の前にはエナが居るから何だかんだ理由付けしてそちらに行けるけれど、何と言ってもそこには福田さんが居る。
表情が読み取れなくても、滝口君と話そうと試みている彼女が私を睨んでいる事くらい、気配で易々と伝わってしまうから。
臆病な私は簡単に怖気付いてしまって、日中に滝口君と話す事が無くなったんだ。
そんな中、唯一私達が何も気にせず話せるのは放課後の文化祭準備の時間だった。
福田さんがマネージャーとして所属している男子サッカー部は大会を控えているらしく、彼女は自動的に準備に参加する事が出来ない。