S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
そう思っていると、要さんは私の頭を撫で、
「今日の……いや、昨日の分の勉強、今から勉強しようか」
「そんな振替的なシステムがあったんですか……」
「だって『毎日』ってルールだろ?」
最初決める時はルールがある方が安心だと思ったけど、
要さんの手にかかれば、ルールが決して安心材料ではないことに気づく。
(この先、一週間出張とかあったらどうするつもりですか……!)
「ちょ、待って……」
「触れられた先に何があって、自分がどう感じるか、まだ知りたくない? 俺は大事な事だと思っているが、いろはは知らないままでいいのか?」
要さんは挑むように私の目を見て、意地悪くそんな風に言う。
私は唇をぎゅうっと噛むと、要さんを睨む。
「じゃあ、要さんが私に全部教えてくれるんですね⁉」
「もちろんだ。俺以外に教えさせる気もない」