S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
それから不思議と、仕事の時、ランチの時……
少しでも時間が許すたび、いちいち如月さんが追いかけてきて私にかまってくるようになった。
「何がどうしてこうなったんだろう。何かを失敗したような気がする……」
追いかけてくる如月さんをまいて、資料室に隠れていると、
「かくれんぼか?」と声が聞こえて、私の身体が跳ねる。
「ぶ、部長!」
「資料探してたら七瀬が飛び込んできたから」
そう言って要さんは微笑む。
でも、何だか様子が違う事にすぐ気がついた。
(要さん、笑ってるのに、いつもの微笑みじゃない)