S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

「そうじゃない?」
「い、いえ……そんなこと思ったことなかったから……」

「七瀬さん、そういう感情にはすごく鈍感なのね」

 そう言って三堂さんは笑う。

「でも、いつも思い出すのは誰の事? ずっと誰の背中を見てたの? その男性のことじゃないの?」
「私は……」

 あの人の背中を、手を、優しい笑顔を、いつも思い出してた。
 私は最初からあの人の

―――要さんのことが好きだった?

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