S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 2ゲームほど投げた後、三堂さんがスマホを取り出し、眉を寄せた。

「あれ、部長から着信? 仕事でなにかあったのかしら。電話するわね」
「え……」

 私も自分のスマホを取り出す。
 わたしにも要さんから着信していた。メールまで何通か届いている。

(こ、怖くてメール開けられない!)

 そう思った時にはもう、三堂さんは隣で電話で話し出していた。

「今ですか? そうです。七瀬さんとボーリングに……え? 今から……? えっとじゃあ、伝えておきます」

 そう言って三堂さんはすぐに電話を切る。
 私は恐る恐る聞いた。

「な、何だったんですか。仕事ですか?」
「いや、そうじゃないみたい。これから来るって」
「来る⁉」

 声が裏返った。

(何しに⁉ ここに⁉)
< 136 / 283 >

この作品をシェア

pagetop