S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 泣きそうになった私の頬を撫で、要さんは優しく微笑む。

「もう勤務時間外。それに、俺が悪いんだ。いろはをそんな風にした俺が全部悪い。全部俺のせいでいいから、もっと素直になって」

「呆れない?」
「呆れるはずない」

「じゃあ、もっとしてほしいって言ってもいいの?」

 私が呟くと、要さんは優しく微笑む。

「あぁ、もっとしよう」
「それは……さ、最後まで?」

 私が言うと、要さんは少し驚いた顔で私を見る。
 そして大きな掌で頭をゆっくり撫でた。

「いろはは、それでいいのか?」
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