S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「そ、それなら、どうして今まで教えてくれなかったんですか……!」
私は真っ赤になって叫ぶ。
絶対おかしい。それ、もっと早く教えてくれたらよかったんじゃないの?
知ってたからって、はいそうですか、ではしましょう、とはならないと思うけど。
でも、知ってると知らないのとでは大違いだ。
要さんは少し気まずそうに私から目線を反らした。
「それはまぁ……できれば子どもは早く欲しかったしな」
「……」
「そう怒るなって」
要さんは笑う。
いや、この人の性格を考えれば、場合によってはいつまでも教えてくれなかったはずだ。だから食えない。