S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
それから数十分後、私は要さんの腕の中でぐったりとしていた。
まだ恥ずかしいなんて思うし、ぐったりさせた原因は要さんだから少し怒りの感情も湧くのだけど、こうして要さんとくっついていた気持ちが勝ってしまう。
要さんは労わるように私の髪を撫でていた。
私は少し、掠れた声で要さんに言う。
「要さん……。このレベルの勉強は、毎日は無理です……」
これまでの勉強とは比べ物にならないくらい恥ずかしいし、体力ももたない。
なのに……
「俺も言っただろ? 『覚悟ができたら、いろはを抱き潰してしまうくらいめちゃくちゃにセックスすると思う』って。せっかく覚悟を決めてくれても、その途中で気を失ったら困るしな」
と、何とも恐ろしいことを言い、毎日触れることを決してやめようとはしてくれない。
(そこは譲ってくれないんだ……)