S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
―――私は部長が好きなんです!
なんて……言っちゃった。
でも、他に方法も思いつかなくて……。
私が泣きそうになっていると、如月さんは私に残念そうな目を向けて肩をポンと叩く。
「都合のいい女だと思われてるだけだって」
「部長はそんな人ではないですし、……もし、そうなら、そう思われててもいいんです! だから如月さん、絶対誰にもこのこと言わないでください!」
「なんでだよ?」
「部長に迷惑かけたくないからです! わ、私が勝手に好きでこうしてるだけだから!」
思わず思いっきり叫んでいた。
私のその声に、如月さんが面食らった顔をする。それになんとか私は続ける。
「如月さん、お願いします」
ぺこりと頭を下げる。
だけど如月さんは首を縦には振ってくれなくて……。
「でも、俺はやっぱり納得できない。もっと普通の男とっていうなら納得できるんだけど、部長は、だめだ」