S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「なら」
「それでも、好きだから仕方ないでしょう」
私は自暴自棄になりながら言う。
「だから目を覚ませって」
「目はしっかり覚めてますっ」
ぎゃーぎゃーと如月さんと言い合いをしていたから、
いつの間にか槙野さんが間近まで来ていたことに気付かなかった。
「如月くん? 久しぶりね」
「槙野さん、ご無沙汰しています」
気づいたら目の前に槙野さんがいて、私は声が出ないくらい驚いていた。