S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 次に目が覚めた時には、ベッドの中だった。
 要さんに腕枕されていて、思わずもう一度目を閉じそうになる。

 しかし、要さんが私の起きた気配に気づいたのか、髪にキスして、

「すまない」

とぽつりとつぶやいた。
 思わず要さんの顔を見る。

「……今日は、本当にすまないって顔してるんですね」

 要さんが謝る時は、いつもすまないなんて顔してないのに。
 今日の要さんはものすごく反省している顔をしていた。

 要さんは少し困ったように言う。

「さすがに……盛大にヤキモチ焼いて、いろはに無理させれば、俺だって少しは反省する」
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