S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

―――それからパーティーは終わり、私と要さんはリザーブしていたそのホテルの最上階の部屋にいた。

 あれから少しずつ情報は整理できて来た。

 つまり、槙野さんと要さんはそういう関係じゃなかったってことで……。
 2人でよく話していたのも、親戚だからこそできる会社に関する話だったようだ。

 私はずっとそれを知らず一人悶々としていたってことで……。

 なんだかすごく恥ずかしい。
 要さんにも変な態度、取ったような気がする……。

 その気まずさから、要さんとは目も合わせられなかった。
 そんな私に、要さんは微笑んで、

「佳奈美と俺が付き合ってたと思ってて、だから変だったんだ」

と言う。
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