S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

「へ、変ってわけじゃ……」
「如月にマンションがバレたこと以外でも、態度が変だった」
「如月さんにバレたって、なんで知って……」
「変だったから調べた」
「調べた……って」

 私が要さんを見ると、要さんは当たり前のような顔をして、口を開く。

「言っただろ。俺はいろはに対してのこだわりが強すぎるって。いろはの様子が変なのを分かってて放っておくはずないだろ?」
「……」

 それからそっと抱きしめられた。

「そういうことは、きちんと言って。一人で解決しようとしない」
「……だって」

 肩をもって少し離されると目を合わせて、

「だって、じゃない。どれだけ心配したと思ってる」

とピシャリと言われた。

 思わず、ごめんなさい、と呟く。

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