S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
3章:1年前
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「これまで、海外営業部で主に船舶物流に関する営業を担当しておりました、北条要です。人事部ははじめての経験ですが皆さんの力をお借りしながら……」
その朝の朝礼で、人事部の新しい部長となった北条要部長を見て、私は少なからず驚いた。
私の隣で、三堂さんも呟く。
「サプライズ人事ってこのことだったんだ」
私の指導係をしていた三堂さんは何でも知っていた。
他の部署に知り合いも多いし、人事のことに関しては、ほとんど三堂さんの知らないことはないと言っても過言ではないくらい……。
その三堂さんが知らないということは確かにサプライズだ。
「それに、若くして部長というのもサプライズですよね」
私が言うと、三堂さんは眉を寄せて、指をちっちっちっ、と出す。
「部長、北条要、って名前である程度分かるように、北条グループ総帥の孫なんだよ」
それを聞いて、私はドキリとする。
まさか、そんな人だと思ってなかった。でも、考えてみると確かに……。
「……そんな方だったんですね……」
私が呟くと、私の後ろにいた如月さんが突然私の頭をぐりぐりと撫でる。
「見惚れてるなよ、二年目」
「な、何言ってるんですか!」
慌てて否定したが、そんなに見惚れていただろうか。
「これまで、海外営業部で主に船舶物流に関する営業を担当しておりました、北条要です。人事部ははじめての経験ですが皆さんの力をお借りしながら……」
その朝の朝礼で、人事部の新しい部長となった北条要部長を見て、私は少なからず驚いた。
私の隣で、三堂さんも呟く。
「サプライズ人事ってこのことだったんだ」
私の指導係をしていた三堂さんは何でも知っていた。
他の部署に知り合いも多いし、人事のことに関しては、ほとんど三堂さんの知らないことはないと言っても過言ではないくらい……。
その三堂さんが知らないということは確かにサプライズだ。
「それに、若くして部長というのもサプライズですよね」
私が言うと、三堂さんは眉を寄せて、指をちっちっちっ、と出す。
「部長、北条要、って名前である程度分かるように、北条グループ総帥の孫なんだよ」
それを聞いて、私はドキリとする。
まさか、そんな人だと思ってなかった。でも、考えてみると確かに……。
「……そんな方だったんですね……」
私が呟くと、私の後ろにいた如月さんが突然私の頭をぐりぐりと撫でる。
「見惚れてるなよ、二年目」
「な、何言ってるんですか!」
慌てて否定したが、そんなに見惚れていただろうか。