S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 俺の祖父はその話に喜んで賛同し、それでも勝つまでには少し時間はかかったが、これまでのことを思えば、それくらいの時間はどうということはなかった。

 その間にいろはの気持ちも探る。
 いろはは自分を嫌ってはいないが、どうも、恋愛感情は持っていないようだった。

(まぁ……これから、どうにでもなる、か)

 その難しそうな問題を前に、仕事の時よりワクワクしている自分に気づく。
 それに比例するように、仕事も順調に進んでくる。

(やっぱり、いろはしかいないよな……)

 どんな手段を使ってもいろはのそばにいて、
 いろはが自分を好きになって受けいれてくれたら……

 もう何があってもその手を離さないと、俺は心に誓っていた。

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