S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
24章:二人
―――今何時だろう。
目を覚ますと、目の前に逞しい胸板がある。窓から見えるのはまた夜景。
そう言えばホテルに泊まったんだ。
北条グループ総帥の誕生日パーティーにでて、そのままホテルに泊まって初めての夜を過ごして……。
それから朝になって、また……。
(また夜になってる!)
慌てて要さんのそばを離れようとすると、腕を掴まれその胸の中に引き戻された。
「起きたか?」
「も、もう、無理ですぅ……!」
あれから何回かした後、シャワーを浴びたらまたそんな雰囲気になって……
逃げようとするたび連れ戻されて、結局訳の分からないまま、かわいいとか、愛してるとか、甘すぎる言葉に絆されて、何度かまた愛される羽目になった。
泣きながらさすがにもう無理だと訴えると、要さんは苦笑して、「すまない、つい止まれなかった」と言う。
(また全然心が籠ってない!)