S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「俺は少し心残りもあるがな」
要さんが言うと三堂さんは笑う。
「七瀬さんのことは大丈夫ですよ。七瀬さん、もう何でもできるし」
「むしろ七瀬さんいないと困りますから、出さないでくださいね」
「そうですよ」
みんなが口々にそんなことを言ってくれる。
その言葉になんだか胸が熱くなる。
泣きそうになった私の頭を要さんはぐしゃ、と撫で、私が顔を上げると、要さんは私に言った。
「七瀬がこの場所で頑張ってきたからこそ、こうして事実を伝えてもだれも気にしないってことだ」