S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
食事が終わるころには、私はワインを3杯ほど飲んでいたらしい。
だって飲み終わるたびに、ソムリエがおいしいワインをどんどんついでくれるから……と言い訳してみるが、誰に言い訳しているのかさえ分からない。
足元がおぼつかない私を、要さんは支えて車まで歩いてくれた。
車に乗せられ、気持ち悪くないか? と心配までされると、非常に申し訳なくなる。
「お酒も久しぶりだったので……すみません」
「あぁ、知ってる」
しかし、車が発進すると、ふわふわして、なんだかすごく気持ちよくなってきた。
酔いの勢いに任せて、先ほどはじっと見れなかった車を運転する要さんの横顔を、じっと見てしまう。
(何してもかっこいいとか、ずるい)
そんなことをしていると、マンションの地下駐車場に車が着いていた。見ていた時間が一瞬に感じた。